皆様こんにちは。本庄営業です。
当社製品ラインアップには、油圧式裁断機とサーボクランク式裁断機の2種類の駆動系の裁断機がございます。
「名前は聞いたことはあるけどよく分からない。。。」
「導入を検討しているが駆動系の違いが分からない。。。」
など、疑問をお抱えの方もいるやもしれません。
そこで、本日は当社抜型裁断機で採用されている2つの駆動系のお話をしていきたいと思います。
油圧式裁断機とは
まず1つ目の駆動系として油圧式裁断機です。
こちらはベストセラー商品でもあるOP/OPTシリーズや、HPシリーズの駆動系として使用しております。
そもそも油圧とは何か。
油圧とは、油を利用して力を伝達するシステム です。
油圧の基本原理はパスカルの原理に基づきます。
パスカルの原理は、1650年代にパスカルによって発見され、
”密閉された容器の中で静止している流体のどこか1箇所の圧力の強さ増すと、流体内すべての圧力の強さが、等しく同時に増す”
という原理です。
周りで使われている油圧技術としては、
自動車のブレーキシステム、建築現場でのショベルカーやクレーン、レバーで上下する椅子などで使用されています。
書き並べてみると身近なところでも使用されている技術ということが分かりますね。
建築現場のクレーン 事務用の椅子
さて、そんな油圧技術ですが当社裁断機では、どのように使われているのかというと、
タンク内の油をポンプで圧縮し、機械的動力を油圧の力に変え、
配管を通りシリンダーへ送られピストンを動かすことで、油圧の力を再び機械的動力に変換し裁断を行っております。
油圧機構を使用しているOPシリーズの特徴として、
・機械サイズに対して大きな力が出せる。
・オープンハイトが広く、成形品や発泡スチロールなどの厚物にも対応ができる。
などが挙げられます。
OPT-40H-110 HP-NC13-110
サーボクランク式裁断機とは
もう一つの駆動系としてサーボクランク式裁断機があります。
こちらは2画面仕様となったMPシリーズや、カッター機であるACシリーズの駆動系として使用されています。
サーボクランクとは、
サーボ + クランク の2つのワードが組み合わさった単語になります。
それでは、それぞれを切り分けて見ていきましょう。
まず ”サーボ” とは、 ”サーボモータ” を意味しています。
モータは聞きなじみがあるかと思いますが、サーボはあまり耳にしないかもしれません。
サーボの語源は、ギリシャ語の ”Servus = 奴隷” からきています。
主人(サーボアンプ)からの命令(停止位置や速度の指示)に対して忠実に働くことを意味しています。
つまり、サーボモータとは命令通りに正確に動作させる制御装置を搭載したモータになります。
次に ”クランク” とは、 ”クランク機構” を意味しています。
クランク機構とは、
回転軸と、回転軸からズレた軸からなるシャフト(クランクシャフト)に連結棒(コネクティングロッド)を接続し、
回転運動を往復運動へと変換する機構のことです。
クランクシャフトイメージ
サーボクランク式裁断機は上記2つを組み合わせた機械であり、
サーボモータの回転運動をクランク機構により上下(往復)運動へと変換し、裁断を行う機械となります。
サーボクランク式裁断機の特徴として、
・加工スピードが速い
・加工精度が高い
などが挙げられます。
MP-600SL ACS-600SR
おわりに
以上、油圧式裁断機とサーボクランク式裁断機の駆動系についてでした。
油圧式裁断機とサーボクランク式裁断機では、加圧する原理が全く違う裁断機ということが分かりましたね。
違うからこそ、加工するワークにより最適な駆動系の裁断機が変わってきます。
当社は豊富な製品ラインアップより貴社に最適な裁断機のご提案をさせていただきます。